目に見えないからこそ大事な部分

家相や風水というと、玄関や各部屋の方位、
物の配置やカラーコーディネートに注目しがちです。

 

しかし、本来の家相学では、
家を支える“足元”の部分=「基礎」の状態も重視します。

 

「大吉相だ!」と言われる家でも、
この足元の部分がグラついているようでは
本当の意味では吉相とは言えないのです。

 

基礎にはいくつか種類があり、
建物の重さや地盤の状態(硬さ)によって選び分けられています。

 

一般的な木造住宅では、「直接基礎」という分類に含まれる
「べた基礎」を採用しています。

 

建物の重さを支えるためには、
地盤にある程度の硬さが必要ですが、
その硬い地盤が比較的浅い部分(地表に近いという意味)にあり
地盤に直接荷重をかけることができる基礎のことを
「直接基礎」と呼んでいます。

 

べた基礎は、建物の床下一面にコンクリートを流し込んで固め、
建物と一体化した“面”で荷重を支えるという基礎構造です。

 

地面からの湿気にさらされることもありませんし、
シロアリも入ってこない!地震にも強そう!
・・・素人から見れば頼もしいように思えますが、

 

家相学的な観点から見れば、このべた基礎は「凶」

 

なのだとか。

 

なぜなら、
「大知からのエネルギーの流れを遮断してしまうから」
なのだそうです。

吉相の基礎とは?

では、どんな基礎を選べば「吉」となるのか?

 

家相の専門家に推奨されているのは、「布基礎」です。

 

こちらは、コンクリートで固めるのではなく
フーチングという部材で地盤の支持力をアップさせます。

 

建物の壁に沿うような形で基礎を設ける方法で、
べた基礎が“面”で建物を支えるのに対して
こちらは“線”で支えます。

 

 

コンクリートでフタをするわけではないので、
建物の下の土地が「呼吸できる」という点が特長!
「土地が元気になる」ということで、
そこに住む私たちも良いエネルギーを受け取れるようになるのです。

 

このサイトでも何度かお伝えしていますが、

 

家相学の基本は「人間と自然の調和」。

 

家を建てるという行為は、
「地球からその場所をお借りする」ということですから
人間の事情で一方的にコンクリートで固めてしまうというのは
アンフェアですよね。

 

私たち人間に空気が必要なように、
大地もまた空気を求めています。
建物を吉相にするためには、
この見えない部分のエネルギーの流れを意識すること
非常に大切なのです。

「地盤が軟弱だ」と言われたら?

「地盤が軟弱だから、べた基礎でなければ危ない。」
「べた基礎にしないと、地震で建物が傾きますよ。」

 

住宅メーカーさんからこのように指摘されて
べた基礎を選んだという方も多いことでしょう。

 

しかし、べた基礎は不同沈下に弱いという弱点もあります。
(不同沈下とは、地盤沈下の際に建物が均等に沈下せず傾いてしまうことです。)

 

べた基礎だから100%安全だという保証はどこにもありません。

 

家相の専門家によれば、地盤が軟弱な場合は、
「布基礎をコンクリートの杭で補強する」
という方法が有効なのだとか。

 

いわゆる「杭打ち工法」と呼ばれる方法です。
これなら、土地のエネルギーを損なうことなく
建物の足元を補強することができます。

 

また、「べた基礎だから湿気に強い」
という説も、必ずしもそうとは言えないのだとか。
コンクリートそのものに含まれている湿気や
雨水が溜まってしまうこともあり、
それが家の劣化を早めるケースもあるそうです。

 

この点については、「布基礎を通常よりも高く立上げる」
という方法でクリアできるそうです。
具体的には45pほど高くして、
床に山砂や炭を敷くという方法が使われているのだとか。
これなら調湿性もあるので、湿気に負けない!というわけ。

 

このように、家の基礎構造を考える上では、

 

「土地も生きている。呼吸している。」

 

という視点を忘れてはいけません。

 

人も建物も、そして土地も気持ち良く過ごせる空間こそが
本当の意味での「吉相の家」となるのです。