どちらも「迷信」?
書店で「家相」に関する本を探そうとして
ふと立ち止まってしまいました・・・。
家相の本って、何のコーナーに並んでいるのでしょうか?
占い?
いや、なんだかちょっと違う気もする・・・。
ならば、インテリア?ライフスタイル?
はたまた、建築?
あれこれ探し回った結果、私の行きつけの本屋では、
「占い」と「ライフスタイル」の両方に置いてありました。
確かに、
「家の吉凶を判断する」
「そこから、家族に起こり得る災いを予測する」
という点では、占いに近いものを感じます。
これについては様々な意見があり
「家相と占いは全くの別物だ!」という声もあれば
「どちらも、単なる迷信。」と笑い飛ばす人もいます。
私の周りにも、占いは全く信じないのに
家を建てる際は家相についてかなり深くまで勉強した
という方もいますし、
「そんなのを気にしていたら家なんて建てられない」
と、全く気にせずに家を建てた人もいます。
同じようなテーマとして、
「風水と占いの違いは?」という議論がありますが、
住む人の生年月日まで含んで吉凶を判断するという意味では
家相よりも風水のほうが占いの要素が強いのではないかと思います。
占いを信じ過ぎることの弊害
占いで悪いことを言われると、
「そんなの迷信だ!」
と思っていてもやっぱり落ち込みますよね。
そして、実際に悪いことが起きてしまったり。
しかし、ある意味では
「気にしていたから、さほど大きな出来事ではないのに
ものすごく悪いことが起こったと感じてしまった」
という解釈もできます。
占いにしても家相にしても、結局は受け取る側の問題であって
「その鑑定結果をどこまで信じるか。気に留めるか」
によって結果は違ってきます。
家相にこだわって家を建てた友人と
全く気にせずに建てた友人。
どちらかが極端に幸せになったか?不幸になったのか?
というと、少なくとも私の知る範囲内では
運勢に大きな差はありません。
全く気に留めていなければ、
たとえ傍から見て明らかに悪いことが起こったとしても
それを本人が「家相のせいだ」と結びつけて考えることはないのです。
歴史上でも、貴族が滅んで武士の時代になったのは、
貴族があまりにも占いや風水に頼り過ぎたからだ
という説があるんですよ。
方角や日取りにこだわるあまり積極的な戦ができなくなり
その“隙”を武士に狙われたのだとか。
「占いによれば、今日は敵が攻めてくることはないはずだ。」
「敵が攻めてくるのは○の方角。△の方角からくることはない。」
全面的に占いを当てにしていたので、
武士から見れば隙だらけ。
いきなり奇襲をかけられて、
太刀打ちできなくなってしまったのです。
家相にこだわれば未来を変えられる!
占いと家相、結局は同じなの?違うの?
・・・これについては、様々な見方ができますので
正式な答えは出せませんが、一つ言えることは
家相は「鑑定して終わり」ではない
ということです。
占いだと、占い師に嫌な予言をされた時、
その災いを避けようとしても
具体的にどうして良いかわからないケースも多いですよね。
その点、家相の場合は、
部屋を交換したり、間取りを変えたり、
採光の仕方を工夫したりすることによって
弱点を克服することができます。
つまり、そのままにしておくと降りかかるかもしれない“災い”を避けるために、
「何らかの手を打てる」
「未来を変えられる」
そんな前向きな可能性を秘めた学問だと言えるでしょう。
ただ、家を建ててしまってからでは
どうにも変更できない部分もありますので、
家づくりに家相学を反映させたいのであれば
設計の段階から本気で考える必要がありますね。