まずは「命を守れる家かどうか」が最優先
マイホームを建てるにあたっては、みなさん、
様々な理想像を描いていることでしょう。
「こんな外観にしたい」
「こんな間取りにしたい」
「こんなインテリアにしたい!」
・・・と夢を膨らませていると思いますが、
ちょっと待ってください!
家の構造や工法はどうしますか?
「えっ、そんなのハウスメーカーが考えてくれるでしょ?
いくらマイホームだと言っても、
専門性の高いことは素人にはよくわからないし・・・。」
いえいえ、そこは外観や内装よりも重視すべきポイント!
基礎や構造、建材のクオリティーを蔑ろにしてしまっては
大災害から家族を守ることはできません。
家相的に見て吉相となる家造りの基本は、その足元。
土壌の状態(地相)や基礎、構造部分が不安定な家は、
どんなに外観や内装がステキでも「凶」となります。
「インテリアや水回りの設備にお金をかけたいから」
という理由で構造部分にかける費用をカットしようとしているなら、
それは間違いです。
2016年4月に発生した熊本地震のように、
今後も前例を覆すようなパターンの大地震が発生するかもしれません。
その時、大切な家族の命を守れるのは
オシャレな家ではなくて「強い家」です。
耐震性、耐候性、耐久性・・・あらゆる面から見て
本当に長持ちする家を建てるにはどうすれば良いのか?
まずは家造りの工法についておさらいしましょう。
「プロではないから」「素人だから」「わからないから」こそ、
しっかり勉強する必要があるのです!
マイホームを建てるなら!工法の基礎をおさらい
ハウスメーカーを選ぶ際には、次の3つのポイントをチェックし、
最低でも3社は比較して検討しましょう。
★どんな工法で家を作るメーカーなのか?
★その工法が持つ弱点をどうやって克服しているのか?
★地相や家相についての知識は?
では、具体的にどんな工法があるのか?
それぞれの特徴を簡単にまとめてみましたので
これからマイホームを建てる方はぜひ参考にしてみてくださいね!
【木造】
在来軸組工法
柱や梁を金具で組み上げて作る方法。
イメージ的には、「点(接合部)と線(建材)で作る家」です。
「筋交い」という斜め材を入れることによって
壁の耐力をアップさせる工夫が施されています。
メリットは、間取りの自由度が高く、リフォームしやすいこと。
デメリットは、仕上がりが職人の腕や建材の質に左右されがちなことです。
2×4(ツーバイフォー)工法
2×4、2×6インチの寸法の建材を使って建てる方法。
まず枠を作り、その中に合板パネルをはめ込みます。
(「箱」を作るようなイメージですね!)
このパネルが「耐力壁」のような役割を果たしますので、
外部からの力に対して「面で」家を守ることができます。
メリットは、建材を工場で大量生産できるので
コストカットできる&仕上がりの質にバラつきが出にくいこと。
そして、工期が短いこと。
デメリットは、間取りの自由度が低く
リフォームにタイプしにくいことです。
【鉄筋コンクリート造】
コンクリート一体型式工法(在来工法)
柱や梁がなく、コンクリートの壁が全ての荷重を支える工法。
メリットは、家の形状を調整しやすいこと。
また、「面」で家を守ることができますので、
「接合部の金具が緩んで家が倒壊する」というリスクが少ない!
デメリットは、リフォームの融通がきかないことです。
コンクリートパネルプレハブ工法
あらかじめ工場生産された床や壁を、
現地で溶接してくっつけて組み立てる方法です。
メリットは、工場生産ゆえに品質にバラツキが少ないこと。
また、作業が天候に左右されないので工期が短く済みます。
デメリットは、部材の重量が大きいこと。
大型の重機を導入する必要がありますので、
施工できる場所が限定されてしまいます。
【鉄骨造】
鉄骨ラーメン工法(鉄骨軸組工法)
鉄骨を使って骨組み(柱と梁)を作る工法。
メリットは間取りの自由度が高いこと。
木造の軸組工法に比べて接合部が強固であること。
デメリットは、柱や梁が大きく露出しているので、
インテリアに制限が出てしまうことです。
鉄骨軸組プレハブ工法
工場で生産した鋼材を、現地でボルト固定して組み上げる方法。
鉄骨の厚さが6mm以下であれば「軽量鉄骨系」、
6mmを超える場合は「重量鉄骨系」と分類されます。
メリットは間取りの自由度が高く、工期が短いこと。
デメリットは鋼材に錆が発生するリスクがあることです。
(※もちろん防錆加工も施されていますが、
錆びが発生する可能性がゼロとは言えないようです。)
鉄骨軸組ユニットプレハブ工法
溶接やボルト締めで鉄鋼を箱型に組み立て、
そこに板を取り付けて一単位(ユニット)とし、
それを組み合わせて家を建てる方法。
メリットは現場での作業が少なく、工期が短いこと。(コストも安い!)
リフォームの際も柔軟に対応できます。
デメリットは、間取りや仕様が制限されること。
そして、施主が建築のプロセスを確認しにくいことが挙げられます。
・・・以上、どの工法にも一長一短あり、
また地相や希望する間取りによっても適した工法は異なります。
プロのアドバイスを得ながら慎重に検討しましょう!