全く無意味なものではない

家相は中国から伝わってきた風水をベースにしていますので、
日本の風土や文化にはなじまない点も多いようです。

 

例えば「北東にトイレや浴室を作るのは良くない」といわれていますが
それはかつて、中国の北東に「匈奴」という敵国があったから。
敵が襲撃してくるかもしれない方位ですから、
無謀な姿で用を足していたら危ないでしょ!?
・・・という発想なのだそうです。

 

それを全ての家(しかも日本の)に当てはめるのは
冷静に考えてみればナンセンスですよね。

 

それに、風水や家相が生まれた時代と現在とでは
住宅事情もずいぶんと変わっていますよ。

 

強い西日が入る南西にキッチンがあったとしても、
遮光カーテンやエアコンを活用すれば
食べ物の傷みを食い止めることもできます。
そもそも、傷みやすいものは
最初から冷蔵庫に入れておけば良いだけですよね!?

 

トイレだって、今はほとんどが水洗ですから、
いわゆる“ぼっとん便所”のように
便器の下の見える位置に排泄物が溜まっているわけでもありません。

 

「便器から汚れた悪い“気”が立ち上がる」
「それが原因で家族が病気になる」
なんて状況も生じにくくなっています。

 

そう考えると、
「家相鑑定って当たるの?」
「家相を気にする意味はあるの?」
という疑問が生じます。

 

迷信ともいえるような内容も含まれていますので、
100%鵜呑みにする必要はありませんが・・・。

 

一つだけ頭の片隅に置いておいていただきたいのは、

 

家相は「人と自然のつながり」を考えるものだ

 

ということ。

 

家の中の空気の流れ、光の差し込み具合、室内の湿度、温度。
これらは自然の作用と切っても切り離せないものであり、
私たちの心身のコンディションを左右する要素です。

 

体調が悪ければ仕事もできないし、お金も入ってこない。
だからこそ、体調不良の原因かもしれない家相の問題を取り除く。
・・・簡単に言うと、こんなイメージでしょうか。

 

家相は「当たる」「当たらない」の問題ではなく
「どうすれば自然と調和して快適に暮らしていけるか」
を追求するためのツールの一つなのです。

大事なのは「快適」であること

家相も占いと同じように、
あまり結果を気にし過ぎると深みにはまっていきます。

 

ライフラインの整備もできていなかった時代に生まれた学問ですから、
今となっては「迷信だ」としか言いようのない理論もあります。
家相診断の結果が100%当たるとは考えられません。

 

ただ、例えば採光や通気の問題など
時代を超えても家づくりに生かせるエッセンスはありますから、
現代の住宅に生かせそうな部分だけを抽出して参考にすれば良いのです。

 

一つの大きな指標となるのは、

 

「その家が、住む人にとって快適かどうか」

 

家事の動線はどうか?
家族のコミュニケーションを取りやすい間取りか?
朝日とともにスッキリ目覚められる寝室か?
バスルームは寒すぎないか?
夜中にトイレに行く時、危険はないか?(階段との位置関係など)

 

何をもって“快適”と感じるかは人によって違いますので
一概には言えませんが、少なくとも

 

住む人の心身が健康であること

 

は最低条件ですよね。

人を脅す鑑定師は怪しい!

自分では「家相なんて気にしなくて大丈夫」と思っていても、
「鑑定師」や「占い師」を名乗る人から
「この家相は良くない。」と言われると、やはり気になるものです。

 

「当たる」「当たらない」は別として、このように

 

人の不安をあおる鑑定師はニセモノ!

 

家相も風水も、本来は、災いを避け
「人の未来を明るくするため」に生かすべき手法です。

 

家相に弱点があるなら、どうすればそれを改善できるのか。
どうすれば災厄を避けられるのかを真摯にアドバイスしてくれるのが
本物の鑑定師というものです。

 

具体的なアドバイスもなくいたずらに不安をあおり、
「これを置くと家相が良くなる。運気が上がる」
などと高価な壺などを売りつける人物にはご注意ください!

 

こういった詐欺まがいの鑑定師は、
心身が弱っている人を巧みに見分けて“隙”を狙ってきます。

 

判断に迷った時は、一人で判断せずに
家族や第三者にご相談くださいね!