そもそも「土用」って何?
土用の丑の日はウナギを食べる。
暦の意味をよく知らない子供の頃から、
その特別な“土用の日”を楽しみにしていました。
当時は、「土曜日」と勘違いしていたのですが・・・。
実はこの「土用」、家相とも無関係ではないことをご存知でしたか?
土用とは、簡単に言うと季節の変わり目のこと。
立春、立夏、立秋、立冬、それぞれの前の約18日間を意味します。
ですから、1年間に4回訪れるということになりますね。
「土」を「用いる(働かせる)」ということで、
土を耕す → それによって物事を変化させる
というような意味があります。
実際、季節の変わり目は温度変化が大きいので、
体調も崩しがちになりますよね。
土用の時期に土いじりをすると身体に負担がかかって事故も起こりやすくなる
ということで、家づくりにおいても様々な制限があるのです。
家相よりも大事!家づくりプランのタブー
間取りの面では「家相も完璧!」と思えるようなプランでも、
家作りのプロセスでNGを犯していると
後々もその影響を引きずることになり兼ねません。
例えば、土用の時期と基礎工事の工期が重なっている。
この時期は朝夕の寒暖の差が大きく
外で仕事をする職人さんの身体にも負担がかかります。
体調を崩したり、事故が起こりやすかったり、
季節によっては食中毒が多くなったりしますよね。
自分の家を建てている時に、
その工事に関わっていた人がケガをした、食中毒になった、
なんてことになったらなんだか縁起も悪いですし後味も悪い・・・。
また、土用の時期に新居に引っ越すというのも避けたいですね。
特に、環境変化に弱い高齢の方や病人がいるお宅は要注意です。
せっかくマイホームを建てたのですから、
家族全員、そして家づくりに関わった全ての人が
健康で気持ち良く新しい生活をスタートさせたい!
そのためにも、土用の扱いには家相以上に注意が必要なのです。
家づくりは「暦」を意識して進めよう
建てた後の家相が良ければそれで良し!
・・・とはいかないのが、家相の面白いところであり
難しいところでもあります。
先ほどの「土用」に関連するところで、
家作りのプランニングでは「暦を意識する」ということが重要です。
家相は家の構造や間取り、向きで吉凶を判断しますが、
日の吉凶を観る「選日」が運気に与える影響も
決して無視できないものなのです。
特に意識したいのは、土用に加えて「三隣亡」。
この日に建築を始めると火災が起こりやすくなって
三軒隣まで焼き滅ぼしてしまう。
という怖〜い言い伝えがあるのです。
家を建てる本人は全く気にしていなくても、
近所の人が暦を気にする人だったとしたら、
三隣亡の日に家を建て始めるというのは相当な迷惑ですよね。
「自分が良ければ別に構わない」という考え方では、
家を建てた後のご近所づきあいもトラブルだらけでしょう。
賃貸暮らしとは違って、
持ち家だとそう簡単に引っ越すことなどできなくなります。
家を持つということは、ある意味では「逃げられない」という覚悟が必要。
新しい生活にスムーズに溶け込むためにも、
ご近所さんへの気遣いを忘れてはいけません。
もっとも、建築業者は三隣亡の日は「大凶の日」として忌み嫌っています。
常識的な業者であれば、この日から建築を始めることはないでしょう。
逆に言うと、暦を全く考えずに工事を進める業者は危険です!