部屋が広く見える!スキップフロアのマジック
子育てや介護の安全性を考慮して
階段のない平屋住宅を選ぶ方が増えているそうです。
確かに、親がちょっと目を離した隙に子供が階段で転倒する
という事故は少なくありませんし、
階段の昇降は高齢の方にとって心身の負担になるでしょう。
家事や育児を担うママにとっても、
重い洗濯物や子供を抱えての階段昇降は重労働・・・。
良い家づくり、そして家相学の基本である
家族みんなにとっての「快適性」を重視すれば、
階段はないに越したことはないのかもしれません。
しかし、全てがワンフロアだと
なんだか家全体がのっぺりとしてメリハリがないように感じる・・・。
なにより、「狭く見えてしまうのではないか?」
という点に不安を感じている方をお持ちの方も多いことでしょう。
そこで、よく使われているのが「スキップフロア」。
階段ほどではありませんが、
床にちょっとした段差(1.4m以内)を設ける手法で
「中二階」や「小上がり」を作る時によく使われます。
実際に施工事例の写真を見るとわかりますが、
スキップフロアがあると、同じ広さの部屋でも
空間に奥行きが出て大きく見えるのが不思議です。
空間を緩やかに区切るという効果もあり、
ドアや壁で仕切るのとは違って、
部屋間の温度差も小さくすることができます。
逆に言うと、エアコン一台で冷やしたり温めたりする空間が広くなるということ。
エアコン効率が悪くなる、省エネに逆行するという見方もあります。
「一続きの空間にいるのに、別の部屋にいるような感覚」
ということで、部屋数を得したような気分になれる!というメリットもあります。
間取りの弱点をうまく克服できそうにも思うスキップフロアですが
家相学の観点から見るとどうなのでしょうか?
家相的に見ると凶相!その理由は?
残念ながら、スキップフロアは
伝統的な家相学に基づいて考えると
「凶相」と判断されてしまうのだとか。
家相では、「運気に歪みや淀みが生じる」ということで
凹凸のある建物を嫌いますが、同じことが床にも言えるのだとか。
段差があることで室内の運気の流れに淀みが生じ、
家庭内が安定しにくくなるのだそうです。
もっとハッキリ言えば、家庭不和の原因になる可能性があるということ!
運気の流れをスムーズにするためには、
家の形状も床も「凸凹」のないシンプルな造りが好ましいのです。
家相や風水の要素を抜きにして考えてみても、
スキップフロアは「ちょっとした隙につまずいて転んだ」
なんてケガが増えそうな気がしますよね。
若いうちは良いのでしょうが、歳を取って足腰が弱ってくると
なにかと不便なところも目につきそうです。
それでも取り入れたい!こんなアイデア
家相の面でも「住みやすさ」の面でも
ちょっと残念なポイントが目につくスキップフロア。
しかし、実際にスキップフロアのあるお宅の事例を見ていると、
その使い勝手の良さに魅了されます。
例えば、スキップフロアの段差部分を引き出し収納として活用したり、
子供の勉強机を兼ねたカウンターとして使っていたり。
何もなければただの「無」の空間ですが、
スキップフロアにすることで「使えるスペース」に変化する
のが面白いですよね!
スキップフロアを使ってリビングの一画に
和室の小上がりスペースを設けているお宅も多いですが、
このようなケースではかなり大きな収納を確保できます。
敷地面積や間取りの都合で十分な収納スペースが取れない
という場合は、このようなアイデアで
デッドスペースを有効活用してみてはいかがでしょうか。
高齢の方、身体が不自由な方がいらっしゃる場合は、
スキップフロアと併せてスロープと手すりを設置すれば
車椅子での移動もスムーズです!