細長い土地を生かした家相

散歩しながらご近所さんの家々を眺めていると、
住宅の形というのは本当にバリエーションが豊富なんだな、
と驚かされます。

我が家の前には某大手メーカーが建てた家が5軒並んでいますが
ほぼ同時期に建てられた家でもデザインが全く違う！
素人目には、全く別のメーカーの家に見えます。

メーカーならではの細かいこだわりなど、
詳しい方が見ればすぐにわかるのかもしれませんが･･･。

ただ、どんなに斬新なデザインの家であっても
高さ方向が長い縦長の形状のお宅が多いですよね。
（最近は正方形に近いキューブ型の家もよく見かけますが）
奥行きが長い「細長い家」にはあまりお目にかかりません。

細長い家は家相的に見てどうなのか？

これ、気になりますよね。

これについては、「どのような向きが“長い”のか？」
“方角”が重要なポイントになります。

家相的に見て理想的なのは、東西に細長い家。

南側に窓をたくさん設ければ、
1日・1年を通じて日光に恵まれた明るい家になります。

逆に避けるべきは、南北に細長い家。

これだと、南端にある部屋はお日様に恵まれますが、
他の部屋は暗くなりがち。
家相・風水的に見ると陰気に偏りがちな家になってしまい、
運気を低迷させるリスクが高いと考えられます。

細長い形状の土地に家を建てる場合、
スタンダードに横に部屋を並べていくと
両端の部屋はアクセスしにくくなりますよね。

東西に細長い家を作り、
東端に子供部屋、西側に両親の寝室を作ると想定すると、
お互いの気配を全く感じ取れない能性もあります。

それでも、真ん中にLDKと階段がある
という間取りなら家族のコミュニケーションも保たれるでしょうが、
階段の位置によっては
「親子が全く顔を合わせずに1日を過ごす」
なんてことも起こり得るわけですよね。

親しき仲にもプライバシーは必要ですが･･･。
同じ家の中で暮らしているわけですから
全く別々の生活パターンとなってしまうのでは
長屋のアパート暮らしと変わりません。

そこで提案！
下図の間取りのように、長手方向には壁を一切作らず、
端から端までを見渡せる家というのはいかがでしょうか。

これならかなりの開放感が出ますし、
家族の距離も近くなりそうです。

「いやいや、それじゃあ、家の中での逃げ場がないじゃないか」
と思われる方も多いことでしょう。

実際、家相学でも、あまりに開放的過ぎる家は凶相！

適度なプライバシー確保は必要です。

しかし、よく見ていただけるとお分かりになると思いますが
この施工事例では壁の代わりに
“段差”で空間を緩やかに仕切っています。

また、個室を設けたいのであれば、
両端にドアを設けて部屋を作れば良いのでは？
そうすれば、一人になる空間は確保しつつも
全く家族と断絶してしまうことはありません。

壁や扉で仕切るのではなく、
段差（スキップフロア）を使って空間を仕切る。

それにより、「細長い」という形状のデメリットを
「開放感」というメリットに逆転させてしまおう！

･･･そんな新しい発想が光る施工事例ですが、
もう一つ注目していただきたいポイントがあります。

それは、段差部分の下に設けられた収納スペース！

いわゆる”中二階“のような位置づけになります。

設計次第ではデッドスペースになる空間ですから、
ここを利用するかどうかで家の「収納力」はずいぶんと変わりますよね。

いわゆる「蔵のある家」と呼ばれるタイプの建築で、
メーカーだとミサワホームが有名ですね。

蔵部分の高さが1.4m以下、床面積が設置階の床面積の半分以下。
この条件をクリアしていれば、なんと床面積に算入されません！
つまり、居室とは別に、独立した収納空間を設けられるということです。

中小の工務店でも「蔵のある家」を作ることはできますが、
そこに荷重が集中してしまうため、構造面での不安がついてまわります。

重心が安定しない家は、家相学的に見て大凶！

特に、細長いタイプの家だとこの点は非常に心配ですよね。

「蔵のある家」を建てる場合は、必ず過去の施工事例を確認し
施工実績が豊富なメーカーを選ぶのが堅実です。

家相がよくわかるサイト